相続

家族信託とは?手続き・費用・メリット・デメリット

エンディングサロン 美々庵へようこそ。

終活ナビゲーターのびびあんです。

今回は家族信託についてご案内いたします。

家族信託について

遺言信託の記事を書いている際に、家族信託というものがあることを知り、どういったものか、費用はどのくらいかかるのか、そのメリットとデメリットなどを調べてみました。

遺言信託についての記事はこちらです。

遺言信託とは?遺言代用信託との違い・手数料・解約トラブル

家族信託とは

家族信託とは、自分の老後や介護に必要な財産(保有する預貯金や不動産など)を指定した家族に託し、その管理・処分を任せる仕組みです。

遺言代用信託と違い、不動産や有価証券など、現金以外でも信託できま

遺言代用信託については、下記記事をご参照ください。

遺言代用信託とは?遺言信託との違い・メリット・デメリット

家族信託の手続き

認知症に備えて、といった家族信託の目的をはっきりさせる

例えば、

認知症や要介護状態で判断能力が低下・喪失したときに備えて、家族に財産を預けておきたい。

自分の子たちに共有名義を避けて、平等に不動産を相続させたい。

認知症の配偶者に後見人をつけないで財産を遺したい

障害を持つ子に、自分たち親が亡くなった後の生活を保障したい。

というように、何のために家族信託を行うのかをご家族で話し合い、明確にしましょう

家族信託契約の内容を決める

財産を託す人と預かる(管理する)人の間で内容を取り決め、信託の契約書を作成します。

信託内容として決める項目

信託目的

家族信託で財産管理をする目的

委託者

財産を託す人

受託者

財産を預かる(管理する)人

第二受託者

上記受託者が財産を管理できなくなったときに、代わって管理する人

受益者

信託財産から利益を受け取る人

第二受益者

上記受益者に次いで受益権を持つ人

信託財産

預ける財産

信託期間

信託契約を継続する期間

残余財産の帰属先

信託契約終了後に財産を得る人

未定の場合「相続人で協議」とすることも可能

家族信託契約内容を書面にし、更に公正証書*にする

*公正証書 → 法務大臣任命の公証人が作成する公文書で、証明・執行力がある。

そのため、

後に信託契約による紛争が起こりにくく、

金融機関で家族信託口座を開設しやすく、

万一紛失の場合も、信託契約書の再発行が可能

であることから、信託契約書を作成した後は、公正証書にするほうが良いでしょう

不動産の名義変更をする

名義変更後は不動産登記簿謄本に信託登記の旨表記されます。

預貯金は家族信託口座へ

受託者には、信託財産と自身の財産を分けて管理する義務があり、信託財産は委託者の預金口座から、家族信託専用の口座(信託口口座)へ移さなければなりません。

家族信託にかかる費用

司法書士への信託相談及び設計報酬

弁護士や司法書士に信託契約について相談し、内容の設計を依頼する手数料です。

信託財産の評価額 手数料目安(%は信託財産評価額に対して)
3000万円以下 30万円~
1億円以下の部分 1%
1億円超3億円以下の部分 0.5%

信託契約書及び公正証書作成報酬

上で設計した信託契約の内容を書面にし、公正証書化するための費用です。

信託契約書作成費

10万円~が目安ですが、上記手数料に含まれる場合もあります。

公正証書化の費用

信託財産評価額によりますが、5万円前後が目安です。

不動産名義変更の費用

司法書士への登記報酬

不動産名義変更手続きを依頼する費用です。

不動産件数や固定資産税評価額によりますが、10万円前後が目安です。

登録免許税

不動産名義変更手続きの際、法務局へ納める税金です。

土地

固定資産税評価額の0.3%

建物

固定資産税評価額の0.4%

必要書類取得の実費

信託財産や家族関係調査のために必要な戸籍謄本や登記簿謄本の取得にかかる費用です。

1万円前後が目安です。

家族信託のメリット

認知症など健康状態に関わらず財産の管理・処分が可能

委託者の元気なうちから受託者へ財産管理を任せられる上、任せた後に委託者が認知症や要介護状態により判断能力が低下・喪失した場合にも、委託者への意思確認が行われることはないため、受託者による財産の管理・処分をすぐに行うことができます。

共有不動産の有効活用や処分を阻むリスクを回避

不動産を後々親類で共有せざるを得ない場合、もしくは既に不動産が共有となってしまっている場合に、諸事情によって共有者一同の同意が得られなくなり、不動産を適宜に有効活用・処分できなくなるリスクを、受託者を指定することで回避できます。

委託者死亡後も財産管理が可能

家族信託では、遺言に代わるものとして、委託者死亡後の財産の受益者を指定できる上、継続して受託者による財産管理が可能です。

具体例を挙げますと、ご主人が亡くなった後に認知症の妻が遺された場合にも、妻に対して継続した財産管理が受託者によってできるわけですね。

成年後見制度の代わるものとして利用可能

成年後見制度では、資産の組み換え(不動産の買い替え・老朽化した賃貸物件の建て替えなど)による相続税対策はできませんが、家族信託では、相続発生前まで、委託者の健康状態に関わらず、資産の組み換えや有効活用が可能なため、柔軟な財産管理ができます。

びびあん
ただ、家族信託=節税ではありませんのでご注意を^^

相続税については、下記記事をご参照ください。

相続 – 相続税計算・相続登記・相続放棄

遺産分割協議での紛争リスクを回避できる

上では第二受益者まで記載しましたが、自分の希望順で何段階でも受益者を指定できるため、後々の遺産分割協議で紛争の起こるリスクを回避できます。

家族信託のデメリット

信託財産では遺留分*が優先

*遺留分 → 各相続人の利益を守るため、保障された一定の相続財産の取り分

損益通算は不可

信託財産とそれ以外の所得との、または複数の信託契約間での損益通算はできません。

びびあん
信託財産は独立した項目で税務申告するということですね。

紛争リスクを招いてしまうことも

何段階でも受益者を指定できるメリットを逆説的に捉えると、長年・何世代にもわたり財産処分ができなくなるリスクもあるということで、却って親族間の争いを引き起こしてしまう場合もあります。

家族信託 まとめ

家族信託は、必要な財産を指定した家族に託し、管理・処分を任せる仕組み。

不動産や有価証券など、現金以外でも信託できる。

手続きの流れは、目的を明確に ⇒ 契約内容を決める ⇒ 契約書作成 ⇒ 公正証書化

柔軟な財産管理ができる反面、税務・法務上のリスクもあり。

専門家とご相談の上、成年後見など他制度と比較し、ご検討されてみてください。

この記事が、家族信託に対するご理解の一助となれば幸いです。

記事を最後までお読みいただきありがとうございました。
別の記事でもお会いできることを楽しみにしております。

遺言信託とは?遺言代用信託との違い・手数料・解約トラブル

エンディングサロン 美々庵へようこそ。

終活ナビゲーターのびびあんです。

今回は遺言信託についてご案内いたします。

遺言信託について

前回遺言代用信託の記事で、遺言代用信託の遺言信託との違いをお話しましたが、今回は遺言信託のほうに焦点を当ててお話したいと思います。

遺言代用信託についての記事はこちらです。

遺言代用信託とは?遺言信託との違い・メリット・デメリット

遺言信託とは

遺言信託とは、信託銀行・会社が公正証書遺言の作成サポート・保管・執行を行うサービス商品です。

遺言信託 公正証書遺言の作成サポート

事前相談

財産・相続人及び遺言書の内容を信託銀行・会社に相談できます。

公正証書遺言を作成

遺言者死亡後の遺言執行者に信託銀行・会社を指定します。

遺言信託 公正証書遺言の保管

保管中は遺言を定期的に照会し、内容を見直すことができます。

遺言信託 公正証書遺言の執行

財産目録作成

信託銀行・会社が遺言者の死亡連絡を受けて、遺言執行者として相続財産を調査後、財産目録を作成します。

遺言執行

遺言書に基づいて、遺産分割・不動産名義変更などの相続手続きを行います。

びびあん
遺言信託の「信託」は遺言書を預けて保管してもらうことで、投資信託・遺言代用信託などの信託とは意味が異なります。

遺言信託と遺言代用信託の違い

遺言信託は、信託銀行・会社が遺言書の作成サポート・保管・執行を行うサービス商品で、遺言者の死後に効力を発します。

それに対して遺言代用信託は、信託銀行・会社が信託契約に基づいて、被相続人の生前より財産の管理・運用・(必要に応じ)払い出しを行う金融商品で、遺言書を作成することはありません。

びびあん
取り扱いはいずれも信託銀行・会社で名称も似ていますが、性質の異なる商品です。

遺言信託のメリット

財産に関するアドバイスを受けられる

相続税節税のための資産の組み換えや土地の有効活用など、財産に関して幅広いアドバイスを受けることができます。

遺言書の見直しができる

遺言信託は、遺言者の死後に効力を生ずるものですので、遺言書の保管中は定期的に照会し、内容を見直すことができます。

相続手続きを代行してもらえる

遺言者の死後、相続人へ連絡し、遺産分割や不動産名義変更などの手続きは、通常遺族が行うことになります。

連絡や手続きが煩雑な場合に、信託銀行・会社に遺言執行者になって手続きを代行してもらえば、遺族の負担は軽減するでしょう。

遺言信託のデメリット

遺言信託のアドバイスは財産のみ

メリットの逆説になりますが、遺言信託で信託銀行・会社から受けられるアドバイスは財産に関することだけで、相続税の相談・申告などの税務は税理士に、未成年後見人の指定といった法務は弁護士に依頼することになります。

相続税については下記記事をご参照ください。

相続 – 相続税計算・相続登記・相続放棄

同様に、信託銀行・会社が遺言執行者としてできることは、相続(税金ではなく)・財産に関することだけで、税務・法務は執行範囲外となります。

遺言信託を断られる場合がある

相続人の間で、遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)の訴訟が起きている場合や、起きる可能性のある場合は、(法務は弁護士に依頼する必要があり)信託銀行・会社から遺言信託を断られる場合もあります。

*遺留分減殺請求 → 契約が一部の遺族にとって過度に不利な内容である場合、当該遺族が多くの財産を相続した別遺族に対し、遺留分を請求すること。

遺言信託は手数料が高い

遺言信託は、下記のとおり手数料が高額です。

手数料種類 税別金額目安(単位:万円)
遺言信託契約 30
公正証書遺言作成 30
公正証書遺言内容変更 5~10
公正証書遺言執行報酬 資産額の0.2~2%
相続手続き 実費

他に、不動産名義変更の際に司法書士報酬が~20万円程度、相続税申告の際に税理士報酬が100万円単位で、遺言書の保管料~6,000円/年、必要書類の取得費用も~数千円必要です。

ではなぜ、遺言信託における各手数料が高くなるのかというと、上記のとおり公正証書遺言作成・相続手続きの段階で、信託銀行・会社が司法書士・弁護士・税理士・行政書士といった専門家へ実務を依頼し報酬を渡すため、信託銀行・会社の手数料にこの報酬分が含まれるからです。

びびあん
信託銀行・会社は飽くまで窓口で、諸般手続きの代行をするということですね。

遺言信託の解約トラブル

遺言信託を解約するのは、相続発生前(遺言者の生存中)であれば、契約した信託銀行・会社で解約申込をして、所定の解約料(無料の場合もあり)を支払えばできるため、手続きは難しくありません。

但し、相続発生後は、遺言執行者(信託銀行・会社)の解任を家庭裁判所に申し立てする必要が出てくるため、手続きは少し煩雑になります。

特に、上記「実務は専門家へ引き渡すため、手数料が高額になること」に起因して、遺言者の死後、下記のようなトラブルが発生し、相続人が頭をかかえるケースもあるようです。(この相談に対する専門家の回答は、リンク先をご参照ください。)

相続財産には不動産物件が多く、生前時に契約していた某信託銀行の遺言信託の担当者が遺言執行者となり、相続手続きを進めているのですがそこで事件が起きました。

今回相続する相続財産の場合、約300万円の報酬が発生し、その他司法書士報酬などが別途掛かりますとは以前から担当者に言われておりましたのでそのつもりでおりましたが、先日登記費用以外にも諸経費などが別途費用としていくら掛かると言い出し、家族共々銀行の手法に疑問を感じています。

家族に説明する為に財産に対して費用がいくら掛かるか知りたかったのでずっとお願いしていたのですが、最近になってやっと見積書を提出してきて費用を聞いたところ、諸々で「プラス200万円」と言ってきました。

しかもまだこれ以上掛かるという口ぶりです。

銀行での手続きで後から後から費用が掛かるというやり方をされ、担当者も不慣れなのが手に取るように分かる感じでとても不安で今ネットで色々検索しているところです。

そこでご質問なのですが、今回某信託銀行主導の元、相続手続きに入った訳ですが、遺言信託の契約を相続人全員の意志の元、解約することは可能でしょうか?

不動産・相続お悩み相談室. http://www.fudosan-consulting.jp/trouble/detail_883.html,(参照2018-12-22)

遺言信託に向いている人

上記のようなトラブルが起こりうることも踏まえ、遺言信託に向いているのは

財産にかなりの余裕がある人

相続人間で訴訟・紛争の起こる可能性が低い人

事業継承などで財産相談の窓口が欲しい人

といえます。

遺言信託 まとめ

公正証書遺言の作成サポート・管理・執行

相続手続きを代行してもらえるのはメリット

専門家の実務報酬分も含まれる手数料が高いのはデメリット

この記事が遺言信託を検討する際の一助となれば幸いです。

記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

別の記事でもお会いできることを楽しみにしております。

 

 

遺言代用信託とは?遺言信託との違い・メリット・デメリット

エンディングサロン 美々庵へようこそ。

終活ナビゲーターのびびあんです。

今回は遺言代用信託についてご案内いたします。

遺言代用信託について

以前遺言書作成についての記事を公開しましたが、作成手順をどうしても煩雑に感じてしまい(生涯資産の整理なので、煩雑なのも仕方のないことではありますが・・・)、

遺言書作成についての記事はこちらです。

遺言書の種類は?遺言書作成はどうするのか

びびあん
遺言書なしで相続できるしくみってないんかな・・・

と調べてみたところ、遺言代用信託というしくみがあり、このしくみだとどうやら遺言書自体は作らなくてもいいようなんです。

今回はそんな遺言代用信託の遺言信託との違い・メリット・デメリットをお話していきます。

遺言代用信託とは

被相続人が生前に信託銀行・会社へ財産を預け、被相続人の生存中は信託財産をご本人に代わり管理・運用してもらい、死亡後は相続人へ財産を引き継ぎできるしくみの金融商です。

びびあん
但し、預けられる財産は現金のみで、不動産や有価証券は原則預けられません。

遺言代用信託と遺言信託の違い

遺言信託は、信託銀行・会社が遺言書の作成サポート・保管・執行を行います。

執行とは、被相続人の死後、相続手続きを行うことです。

被相続人の死亡までは効力がなく、遺言の書き換えもできます。

対して遺言代用信託は、遺言書を作成することなく、信託契約に基づいて財産の管理・運用(被相続人生前)・払い出し(主に死後)が信託銀行・会社によって行われます。

びびあん
遺言代用信託と遺言信託の違いをまとめると・・・

遺言代用信託

信託契約がベース、被相続人の生前から財産の管理・運用が始まる

遺言信託

遺言書がベース、故に被相続人の死後に効力を生ずる。

遺言代用信託の契約パターン

一時金型

被相続人の死後、信託財産が相続人に一括で支払われます。

葬儀費用などでまとまった金額が必要な場合に有効です。

年金型

5年~30年の指定期間で、毎月或いは一定時期に、分割した金額が支払われます。

遺族を長期に安定して支えたい場合に有効です。

併用型

被相続人の死亡時に一時金、残額は年金型として支払われます。

被相続人の死亡直後と、その後定期的にお金が必要な場合に有効です。

その他

被相続人が生前に年金として受け取ったり、被相続人の医療費を代理人が引き出して、残額を相続人に引き継ぐ商品も、信託銀行・会社によってはあります。

びびあん
被相続人と相続人ご自身の状況によって、契約パターンを選んでくださいね。

遺言代用信託のメリット

お金を早く引き出せる

通常の相続ですと、被相続人の死後に預金口座は凍結され、遺産分割協議の後でないと、相続人による引き出しはできなくなります。

それに対し、遺言代用信託は被相続人の死後、遺産分割協議なしに早い段階で、お金を引き出すことができます

相続トラブルを回避できる

財産の相続人を明確に指定できる上、信託銀行・会社が払い出しを行うため、被相続人死後の相続争いの恐れが少なくなります。

遺言代用信託は一定額以上で手数料無料

遺言代用信託は金融商品ですが、株式や投資信託と異なり、元本が保証されます。

また、一般的に200万円以上の預入でしたら、管理手数料はかかりません

財産を有効に相続できる

上記契約パターンに年金型か併用型を選択することで、相続人が財産を浪費するのを防いだり、未成年の財産管理にも利用できます。

遺言代用信託のデメリット

遺言代用信託で不動産は信託できない

上でも述べましたが、遺言代用信託で信託銀行・会社に預けられる財産は現金だけで、不動産や有価証券では原則信託契約ができません。

びびあん
不動産管理信託というサービスを利用すれば、不動産を信託できる場合もあります。

遺言代用信託の銀行では相続税手続きは対象外

相続税の申告・納税といった手続きは、信託銀行・会社との契約対象外であるため、別途税理士に依頼する必要があります。

相続税については下記記事をご参照ください。

相続 – 相続税計算・相続登記・相続放棄

遺言代用信託では遺留分が優先される

遺言代用信託は、遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)の対象なので、契約内容が遺留分*を侵害する内容であった場合、他の相続人から遺留分減殺請求をされる場合もあります。

*遺留分 → 各相続人の利益を守るため、保障された一定の相続財産の取り分のこと。

*遺留分減殺請求 → 契約が一部の遺族にとって過度に不利な内容である場合、当該遺族が多くの財産を相続した別遺族に対し、遺留分を請求すること。

遺言代用信託取り扱い銀行

主な取り扱い信託銀行は下記のとおりです。

  • みずほ信託銀行
  • 三井住友信託銀行
  • 三菱UFJ信託銀行
  • りそな銀行(りそな信託銀行がりそな銀行に吸収合併されています。)

他に、一部の地方銀行が信託銀行と提携したり、独自で遺言代用信託を取り扱っている場合もあります。

遺言代用信託 まとめ

遺言書作成ではなく信託契約

契約パターンによって財産を有効に管理・活用・相続できる

信託できるのは現金のみ、相続税の手続きは別途必要

びびあん
被相続人と相続人ご自身の状況によって、遺言代用信託が有効であれば、ご検討されてみてはいかがでしょうか。

記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

別の記事でもお会いできることを楽しみにしております。

 

遺言書の種類は?遺言書作成はどうするのか

エンディングサロン 美々庵へようこそ。

終活ナビゲーターのびびあんです。

今回は遺言書の種類・公正証書遺言の作成方法についてご案内いたします。

遺言書について

これまで、エンディングノートや相続の記事で遺言書について触れてきたものの、詳細はお話したことがなかったので、

びびあん
そもそも、遺言書ってどうやってつくんねん?

・・・と、お思いかもしれませんね。

そこで今回は、遺言書の種類・公正証書遺言の作成方法などをお話します。

エンディングノートと相続の記事は、下記リンクをご覧ください。

終活の手始め、エンディングノートとは?遺言書との違い、おすすめなど

相続 – 財産にはどんなものがあり、手続きではどんなことをするのか

遺言書の種類・保管法・無効を防ぐために

自筆証書遺言

自筆で書いた遺言書

特徴:遺言者が遺言・記入日・氏名を自筆で書き、押印することで、法的効力が認められる。

メリット:いつ・どこでも・お金をかけず、気軽に作成できる。

デメリット:内容不備により、無効となる恐れがある。

相続人は遺言書の検認*手続が必要。

検認 → 家庭裁判所で相続人立会のもと、遺言書の内容を確認すること。

注意点:遺言書の場所を家族の誰かに知らせておく必要がある

遺言書が無効になるのを防ぐため、相続財産の微妙な特定をしないこと

微妙な特定の例:「○○県○○市○○1-1-1(住所)の自宅を長男に相続させる」

→ 住所ではなく、不動産登記簿上の家屋番号(土地の場合は地番)を記入しましょう。

公正証書遺言

公証人が遺言者から聴き取りしながら、2名の証人*立会のもと、公証役場*で作成する遺言書

公証役場 → 公正証書を作成・確定日付の付与などを行う役場。

全国に約300ヶ所ある。

公証役場一覧 → http://www.koshonin.gr.jp/list

証人 → 未成年者・家族・親族・公証役場の職員は証人になることができない

びびあん
なら、誰に頼んだらええのん?

・・・という場合は、

遺言書作成に関与した行政書士や弁護士

公証役場手配の証人(手数料約10,000円/人別途)

に依頼するのが良いでしょう。

特徴: 上記のとおり、相続に関して利害関係がない人が証人となるため、相続人に対して遺言内容を隠しておくことができる。

メリット:公証人が作成するため、内容不備の可能性が低くなる。

遺言書原本は公証役場に保管されるため、紛失・変造などの心配がない

デメリット:事前に財産内容の調査や書類収集、遺言書案の調整などが必要なため、手続きに手間と時間がかかる。

注意点:作成手数料は相続財産額によって変わる。

相続財産額 手数料
~100万円 5,000円
~200万円 7,000円
~500万円 11,000円
~1000万円 17,000円
~3000万円 23,000円
~5000万円 29,000円
~1億円 43,000円

※手数料は財産相続人ごとに計算し、合計する。

※財産の総額が1億円未満の場合は、11,000円加算される。

手数料計算例:妻に1000万円、長男に500万円相続させる遺言書の作成手数料は、

妻分 17,000円 + 長男分 11,000円 + 総額1億円未満の加算分 11,000円 = 39,000円 となります。

他に証人報酬が5,000~10,000円/人、用紙料250円/枚(遺言原本4枚までを除く)が必要です。

秘密証書遺言

遺言者が用意して、証人2名と同行し公証役場へ持ち込み、遺言書の存在を保証してもらう遺言書

特徴:自署と押印以外は、自筆の必要はない。

メリット:公証人と証人に内容を公開する必要がないため、秘匿性が高い。

遺言書が遺言者本人によって作成されたことを証明できる。

デメリット:不備により内容無効となる恐れがある。

相続人は家庭裁判所にて遺言書の検認手続が必要。

注意点:遺言書は遺言者にて保管するため、遺言書の場所を家族の誰かに知らせておく必要がある。

手数料は11,000円 + 証人報酬(上に同じ)

びびあん
・・・で、どれがいちばん無難なん?

安全性と確実性の高い点から、一般的に推奨されているのは公正証書遺言です

そのため、ここからは公正証書遺言の作成手順を見ていきましょう

遺言書作成に必要な書類

遺言者の実印

遺言者の印鑑証明書

遺言者と相続人との続柄を表す戸籍謄本

(遺言者が証人を選任した場合)証人の住民票と認印

(不動産を相続させる場合)登記簿謄本・固定資産評価証明書

(相続させる場合)有価証券のコピー

通帳コピー

必要書類は公証人(役場)により異なりますので、事前に公証人に確認しましょう。

遺言書は公証役場へ

遺言書は、ご自身で作成してもかまいませんが、行政書士や弁護士に依頼するほうが安全・確実といえます。

こちらでは作成手順の概要を記載しますので、どのように手配するかを検討する参考になさってください。

  1. 遺言者が遺言原案を作成
  2. 公証役場へ連絡し、公証人と①の原案内容を確認
  3. 公証人指示の必要書類を公証役場へ届ける
  4. 遺言書作成時の立会証人2名を決める
  5. 遺言書作成日程を調整
  6. 調整日程にて作成後、遺言書の内容を確認し、遺言者・公証人・証人2名が署名・押印
  7. 遺言書の正本が遺言者に渡される
  8. 公証人の手数料を現金払い

遺言書より遺留分が優先

遺留分とは、各相続人の利益を守るため、保障された一定の相続財産の取り分のことです。

「全財産を○○に相続させる」といった遺留分を侵害するような内容の遺言は、遺言自体は無効になりませんが、遺留分を侵害する部分については無効になります。

つまり、遺言書よりも遺留分のほうが優先されるということです。

ただ、遺留分については、遺留分を侵害された人が遺留分減殺請求をしなければ、権利消滅してしまいます。

遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう) → 遺言書が一部の遺族にとって過度に不利な内容である場合、当該遺族が多くの財産を相続した別遺族に対し、遺留分を請求すること。

ですので、遺言者は、遺言書作成時に遺留分を考慮し、後になって遺留分減殺請求が起こらないような内容の遺言書を作ることが大切です

遺言書の閲覧

遺言者の生前に遺言書を閲覧できるのは、遺言者のみです。

遺言者の死後に遺言書を閲覧できるのは、相続に利害関係のある法定相続人・遺言執行者などで、必要書類(遺言者の死亡診断書、請求者の戸籍謄本・実印・印鑑証明書)を持参の上、遺言検索システムで、遺言書の有無を確認することができます。

遺言執行者 → 遺言者により、遺言書で指定する必要がある。

びびあん
遺言執行者は、遺言作成に関与した弁護士・行政書士が指定されることが多いようです。

ただ、遺言検索システムで見られるのは、遺言者の氏名・公証人・作成年月日等だけなので、遺言書の内容を確認したい場合は、遺言書が保管されている公証役場で、閲覧手続き(手数料200円)をしなければなりません。

まとめ

遺言書は「財産を誰にどれだけ(どのような条件で)相続するか」を記載するものなので、遺留分の話では、相続の内容と重複する部分もありました。

また、相続の話と同様で、遺言書に必要な書類や作成方法は、ざっくりとでも理解しておくと、自分のやるべきことがある程度見えるため、たとえ専門家に作成を依頼するにしても、話がしやすくなるでしょう。

びびあん
知っていて無駄なことなんて、何ひとつないで!

・・・とわたしは思うのですが、もし共感いただけるのでしたら、とても嬉しいです^^

記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

別の記事でもお会いできることを楽しみにしております。

 

相続 – 相続税計算・相続登記・相続放棄

エンディングサロン 美々庵へようこそ。

終活ナビゲーターのびびあんです。

今回は相続のための財産整理と相続手続きについてご案内いたします。

相続放棄!?

楽天インサイトの「終活に関する調査」で「終活でしておきたいこと」を聞いたところ、全体の約6割の人が「財産整理」と答えたそうです。

財産整理とは、自分の財産としてどんなものを所有しているかを確認・記録しておくことで、自分の死後、相続の発生したときのために必要なのです。

また財産整理は、遺言書作成や生前贈与を行う際に役に立つ上、必要に応じ財産を処分することもできます。

更に財産整理をすれば、清算の必要な借入金が見えてきますし、借入金の清算しきれない場合も、ご家族に事前に知らせることで、ご家族が相続放棄の準備をしやすくなるでしょう。

このブログでも、エンディングノートに書くことや終活でやることとして、財産整理には軽く触れてきましたが、今回は相続財産の種類、ご遺族が行う相続の手続きについてお話したいと思います。

エンディングノート及び終活でやることの記事は下記をご覧ください。

終活の手始め、エンディングノートとは?遺言書との違い、おすすめなど

終活でやること! まとめ

相続財産の種類

資産(プラスの財産)

不動産

土地

宅地・農地・牧場など

建物

家屋・駐車場・店舗など

権利

(定期)借地権・地上権など

金融

現金・小切手・貸付金・預貯金(普通/定期預金)・有価証券(株式・国債など)

動産

家庭用財産

車・家具・貴金属・宝石など

事業用財産

機械装備・器具・自動車など

その他

ゴルフ会員権・著作権・特許権など

負債(マイナスの財産)

借金

借入金・買掛金・振出小切手・手形債務など

公租公課

未払いの所得税・住民税・固定資産税など

保証債務

保証金・預かり敷金など

その他

未払いの費用・利息・医療費

びびあん
以上の財産をまずはエンディングノートに書き出してみましょう。

みなし相続財産

被相続人の死亡により発生した財産で、相続財産と「みなす」(同等の価値がある)ものを指し、相続税課税対象となります。

生命保険

死亡退職金

非課税限度額:500万×法定相続人数

弔慰金(功労金)

非課税限度額:最終給与の6ヶ月分まで

被相続人の死亡日から3年以内に贈与された財産

相続財産ではない(相続税非課税)もの

祭祀財産

墓地・仏壇・香典など

権利

財産分与請求権・扶養請求権・生活保護受給権

保証債務

身元保証債務

相続税の申告が必要な人とは・・・

相続税の申告が必要か、下記手順でみてみましょう。

相続税評価額を算出

各相続財産の評価額を合算して、相続税評価額を算出します。

土地 → 死亡年の路線価などを基準に評価する

建物 → 固定資産税評価額

預貯金 → 預入残高+既経過利子額

有価証券 → 死亡時時価

死亡保険金 → 非課税分(500万円×法定相続人数)を差し引くことができる

債務・葬式費用を差し引き、課税財産額を算出

葬式費用 → 戒名料・お布施も含まれる

基礎控除額3000万+(600万×法定相続人数)を差し引く

差し引いて、課税財産額がプラスであれば、相続税の申告が必要になります。

ただし、相続税を申告した上で、一部特例の適用により、納税しなくて良い場合もあります。

相続登記など手続きと期限

相続手続きは、弁護士さんなど専門家に依頼することもできますし、ご自身で手配してもかまいません。

こちらには相続手続きの流れを記載しますので、どのように手配するかを検討する参考になさってください。

期限は、被相続人の死亡後の日月年数です。

7日以内

死亡届・死亡診断書の提出

役所で受理後、葬式を行うのに必要な「死体埋火葬許可証」が発行されます。

3ヶ月以内

遺言書有無の確認、有れば検認

被相続人居住地の家庭裁判所へ検認申し立てが必要です。

金融機関へ取引停止の連絡

生命・健康保険、遺族年金受け取りの手続き

遺言書が無ければ遺産分割協議

相続人・相続財産調査

相続人の確定後、遺産分割協議を開始します。

限定承認・相続放棄

限定承認 → 遺産から債権者などへ必要な支払をして、残金がある場合のみ相続できる手続き

相続放棄 → プラス・マイナス財産一切の相続を放棄する手続き

4ヶ月以内

所得税の準確定申告

被相続人が事業主であった場合 or 2000万円以上の給与所得者であった場合

医療費の控除を受けたい場合

などに、相続人が被相続人に代わって確定申告を行うことです。

10ヶ月以内

遺産分割協議書作成

遺産分割協議書の書式サンプルは、下記リンクよりご覧ください。

相続登記相談室. http://www.souzoku-touki.net/inheritance_007.html, (参照2018-10-19)

各相続手続き

株式・不動産名義変更、預貯金・投資信託の払い戻しといった手続きです。

各金融機関へ遺産分割協議書を提出し、自分が該当の相続人である証明ができれば、払い戻しを受けられます。

相続税申告・納付

一年以内

遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)

遺言書が一部の遺族にとって過度に不利な内容である場合、当該遺族が多くの財産を相続した別遺族に対し、遺留分を請求することです。

遺留分 → 各相続人の利益を守るため、保障された一定の相続財産の取り分

まとめ

普段聞きなれない言葉がたくさん出てきましたが、まずは相続財産にはどういうものがあって、相続手続きはどういう流れで進めるのかを、大まかにでも理解しておきましょう。

実際には、相続財産はそれぞれ異なりますし、相続手続きもそれぞれ手順が順不同であったり、今回お話したことの他に必要となる手順が出てきたりするものです。

ただ、相続財産や相続手続きについて、事前にある程度理解しておくと、実際の場面で自分がどの段階にいて、次に何をすれば良いのかがイメージしやすく、スムーズに相続財産を確認したり、相続手続きを行うことができるでしょう。

記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

別の記事でもお会いできることを楽しみにしております。